こんにちは!
「大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」 分子栄養学に基づいたトレーナーによるトレーナーのための栄養講座「トレーナーの為の栄養学講座」主宰 岡洋介です。
【セロトニンを増やすには?】
前回は女性のイライラや生理前の不調について書きました。文末にリンク付けときます。
今回は逆に幸せ感や過食を抑制するセロトニンについて書きます。
トレーナーの皆さんはクライアントにしっかり説明できますか?
「トリプトファン摂って太陽浴びてリズム運動」というところで止まっていませんか?
まず生合成をみます。
①トリプトファン→5HTP→セロトニン→メラトニンになる経路
②トリプトファン→キヌレニン→キノリン酸・キヌレン酸→ニコチン酸→NAD
(キヌレニン経路)
このように経路が二股に分かれます。通常セロトニンの方に5〜10%、キヌレニン経路に90〜95%いきます。しかし炎症やストレスがあるとセロトニンの経路にほとんどいかないのです。
ですのでまず1番大事なのは炎症やストレスをとることです。消化管(口腔・上咽頭・胃腸など)や脂肪肝などなど。お腹が良くない女性クライアントすごく多いです。
そしてトリプトファンは脳血液関門を通過するときに他のアミノ酸と競合します。バリン・ロイシン・イソロイシン・フェニルアラニン・チロシン・メチオニンと同じ輸送体を使うからです。
なので一緒に糖質を摂りインスリンによって他のアミノ酸を片付けたり、セロトニンの前駆体の5HTP(5-ヒドロキシトリプトファン)で摂取すると効率が良いです。
ここで大事な注意点!
鬱症状や気分の不調がある場合、セロトニンが少なくなっている場合が多いのですが、セロトニンが少なくない鬱もあるのです。そのような方のセロトニンを増やすと不安感が増大したり、自殺願望が強くなったりします。
精神科などでは検査や評価をせずにSSRIという薬でセロトニンを増やすようにします。すると、元々セロトニンが少なくない方は不調がでます。ハリウッド俳優のロビン・ウイリアムスの自殺の原因もこれと言われています。最近の若い人はロビン・ウイリアムス知らないかな、、、「レナードの朝」は必見です☆
ではセロトニンの評価はどのようにするのか?
ここで登場するのがメチレーションというものです。下の画像にBH4(テトラヒドロビオプテリン)と書いてありますが、これはトリプトファンから5HTPに変換するときに必要なのですが、これがメチレーションという回路に関係します。そしてメチレーションの状態によって、シナプス間でのセロトニンの量に違いが出ます。この辺は長くなるのでそのうちセミナーなどで説明します。
メチレーションは血液検査からも推測できます。
血液検査の数字をきちんと読めますか?基準値は関係ないですよ!
ではまた☆