こんにちは!
「大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」 分子栄養学に基づいたトレーナーによるトレーナーのための栄養講座「トレーナーの為の栄養学講座」主宰 岡洋介です。
【女性のイライラ・生理前の不調のメカニズム】
女性には多いですよね。トレーナーのあなたが女性クライアントにこのような相談をされたらどうしますか?
キーワードは銅亜鉛バランス、エストロゲン、ノルアドレナリン、COMTなどなど。
生理が終わると排卵に向けてエストロゲンが高まっていき、排卵時にピークに達します。その後はエストロゲンが低下していき、入れ替わるようにプロゲステロンが高まっていき、妊娠がない場合はプロゲステロンが低下していってまた生理となります。
まず代謝の観点から。
エストロゲンの代謝にはCOMT(カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ)という酵素が使われます。COMTはノルアドレナリン(不安感)やアドレナリン(イライラ)の代謝にも使われます。
生理周期の中盤でピークになったエストロゲンが終盤(生理前)にかけて代謝されていくのでCOMTがどんどん使われます。
するとノルアドレナリンやアドレナリンを代謝する分が足りなくなってくるのです。そうすると不安感やイライラが出てくるのです。
ちなみにCOMTはビタミンB6を補酵素としているので、B6不足はCOMTの活性を低下させます。B6はセロトニンやドーパミン、GABAの合成にも使われるので不足すると幸せ感がない、やる気がない、リラックスできないという症状が出ます。
次に合成の観点から。
ドーパミンからノルアドレナリンへの変換には銅が使われます。
エストロゲンが高まると銅とくっ付くセルロプラスミンというタンパク質が増えます。銅は血管の新生などに必要なので、赤ちゃんを産む準備として上がってくるのです。
こうして銅が上がると、ドーパミンからノルアドレナリンへの変換が過剰に起こってきます。
銅は体内で亜鉛と拮抗するミネラルなので亜鉛を摂取することで銅が下がります。
血液検査の値では銅:亜鉛が1:1〜0.9位が良いです。女性の検査データを見ると亜鉛の比率が下がっていることが多いです。生理前だけでなく、銅亜鉛バランスが悪いとメンタル症状が出ます。
ただ、なぜ亜鉛やB6不足するのか?が重要なんですが、長くなるのでそれはまた別の機会に書きます。
まとめ
・エストロゲン↑でCOMT↓、するとノルアドレナリン・アドレナリン↑
・エストロゲン↑で銅↑
するとノルアドレナリン・アドレナリン↑
→不安感、イライラ
ではまた☆