「大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」 分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養評価・ダイエット・健康に関するセミナー「トレーナーの為の栄養学講座」岡洋介です。
「糖代謝にも脂質代謝にも胆汁酸」
「食物繊維は胆汁酸の循環を促進」
胆汁酸は肝臓でコレステロール生成経路から作られ、胆嚢に蓄えられます。胆嚢から十二指腸へ分泌され、脂質や脂溶性ビタミンの消化を助けます。
しかしそれだけではなく、胆汁酸は全身において様々なシグナル物質として働きます。
胆汁酸は小腸で約95%位が再吸収され、門脈へ入り肝臓へ戻ります。(腸肝循環)
吸収されないものは糞便として排出されます。
一部は全身を巡り、血中の胆汁酸の受容体であるTGR5にくっ付いて、細胞内において甲状腺ホルモンのT4(活性が弱い)からT3(活性強い)への変換をする酵素のD2 (ヨードチロシン ジ ヨージナーゼ タイプ2)の発現を促し、褐色脂肪細胞や筋肉においては糖代謝や脂質代謝を亢進します。
小腸においてはL細胞のTGR5にくっ付くとGLP-1というホルモンの分泌を促し、インスリンの分泌を促すとともにインスリンの感受性も上げます。
↑※図ではT3→T4となっていますが反対でT4→T3です🙇♂️
また、FXRという胆汁酸がくっ付く核内受容体において脂質や糖質の代謝を制御しています。
腸で再吸収され胆汁酸が多く有ると肝臓でFXRが活性化され、新たな胆汁酸が作られず、循環が促進されません。
ここで食物繊維の出番です。
胆汁酸の吸着剤としてコンニャクやマイタケ、海藻類などをしっかりと摂取することで腸からの胆汁酸の排出を促します。
これによって肝臓で新たな胆汁酸が作られる→肝臓でのコレステロール低下→LDL受容体の発現が増える→血中のコレステロール低下!
となります。
健康にもダイエットにも胆汁酸は大事です!
ではまた^_^