「大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」 分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養評価・ダイエット・健康に関するセミナー「トレーナーの為の栄養学講座」岡洋介です。
「今だに酵素とか、遺伝子検査でダイエットとか言っているトレーナー、、、」
「悪意のない悪」
「無知の無知」
まず酵素というのはタンパク質です。胃酸や、膵液に含まれるトリプシンなどでペプチドになるので、腸にタンパク質として届くわけではないです。つまり「酵素として腸に届かない」です。
緑黄色野菜には酵素が含まれるので腸内環境を整える、、とかもうメチャクチャ。
野菜を食べて腸内環境が良くなるのは食物繊維のせいです。
ドリンクとして売られているものは、別の意味での効果は期待できるかもしれません。
酵素ドリンクは植物を発酵させて作るので、その「菌体成分」や「発酵産物」が腸内環境に寄与している可能性があるからです。
※ファスティング中に飲む酵素ドリンクは、酵素ドリンクという名前ではありますが、目的は最低限の糖質、微量栄養素を摂ること、そして腸内環境ケアの為です。
「しかしあくまでも酵素そのものが腸で働くとかじゃないです。」
そして「遺伝子検査はダイエットの為にやるものではありません。」
例えば、メチレーションという解毒や動脈硬化の予防、DNAの発現などに関わる回路があります。
ざっくり言うと、そこでキーポイントとなる酵素の遺伝子に変異があるとうまく回路が回らずリスクが出るので、そのリスクを把握することでメチレーションをうまく回すためのアプローチをするため、とかに使います。
「ダイエットなんて遺伝子以外の因子が多過ぎて意味ないです。」
その検査で例えば脂質の代謝が苦手という結果が出たとします。しかしそれが実際にどの程度影響するかは有機酸検査とかしないと分からんでしょ。
あなたはUCP1の遺伝子に変異があるから、脂質の代謝が苦手です。脂質を控えましょう、、とか。
ダイエットなんだから遺伝子関係なしに脂質は控えるでしょ。逆にUCP1に変異がなかったら脂質を沢山摂っていいの?
こう言うと、糖質制限!とか言い出すア○がいそうですが(すいません)、僕の過去記事や無料レポートを読みましょう。遺伝子どうこう以外の因子が重要なんです。消化能力は?糖新生の能力は?副腎や甲状腺ホルモンの状態は?炎症の有無は?
今日書いたようなことは現場では頻繁にあるでしょう。クライアントは信じてしまいます。悪意のない悪は厄介です。本人は良かれと思って言ってます。
「以前の僕自身もそうでした。」
僕は幸運なことに尊敬するトレーナーや医師に学びを受ける機会に恵まれ気付くことができました。
まずは「無知の知」ですよ!
ということで、一緒に学んでクライアントに貢献しましょう^_^