「大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」 分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養評価・ダイエット・健康に関するセミナー「トレーナーの為の栄養学講座」岡洋介です。
【甲状腺機能低下で脂質の代謝がうまくいかない、痩せられない】
甲状腺ホルモンは代謝を司っています。
ですので甲状腺機能が低下すると代謝が落ちます。その1つとして脂質の代謝がうまくいかなくなります。
中性脂肪は脂肪酸とグリセロールに分かれます。
図を見ていきます。
グリセロールはピルビン酸を経てTCA回路に入るか、もしくはグルコースになります。
脂肪酸は補酵素とくっ付きアシルCoA(CoAのくっ付いた脂肪酸の総称)となり、β酸化という代謝を経てアセチルCoAとなってTCA回路に入ります。β酸化は炭素を2個ずつ切り離してアセチルCoAを作ります。炭素16個の脂肪酸なら8個のアセチルCoAができます。
このβ酸化の最初の段階にFADというビタミンB2の活性型が使われます。
このビタミンB2を活性化してFADにするときに甲状腺ホルモンが必要になります。甲状腺機能が低下するとこの活性化がうまくいかず、脂質の代謝がうまくいかなくなります。
その他にも甲状腺機能低下は高脂血漿の原因にもなります。それはまた今度書きます。
ということで、「甲状腺機能が低下してる時はダイエットは無理!」糖質制限なんてもってのほかです。
トレーナーはクライアントをちゃんと評価しましょう^_^