こんにちは!
「大事なのは方法論ではなく個体差の評価!」 分子栄養学に基づいた血液データリーディング・栄養評価・ダイエット・健康に関するセミナー「トレーナーの為の栄養学講座」岡洋介です。
【コレステロールは低いのも大問題】
トレーナーのあなた。クライアントに「健康診断でコレステロールが高いと言われました。」と相談されたらどうしますか?
コレステロールは合成経路でビタミンD・CoQ10・胆汁酸を作ります。そして各組織でステロイドホルモンや性ホルモン・細胞膜・神経鞘などの材料となります。
ですので低い方は上記がうまく作られないということです。
例えば
・細胞膜が弱くなれば赤血球が壊れやすくなる→酸素運搬能力↓→心拍数↑→交感神経↑とか、
・女性ホルモン↓とVD↓で骨粗鬆症とか、
・CoQ10作れないと電子伝達系↓→ATP↓→疲れやすい、痩せられないとか、
・胆汁酸↓だとADEKの脂溶性ビタミン吸収↓などなど色々な不具合が出るのです。
ですので総コレステロールとして200は欲しいです。(総コレステロール=LDL+HDL+1/5中性脂肪)
悪玉と呼ばれるLDL(low densitylipoprotein ロウデンシティーリポプロテイン)。
コレステロールは油なので水に溶けないのでたんぱく質に包まれて様々な場所へ運ばれます。そして様々な材料として使われます。
一方善玉と呼ばれるHDL(ハイデンシティーリポプロテイン)。
余ったコレステロールを回収する役割です。どちらもコレステロールの性質は同じです。くっついているたんぱく質の働きが違うのです。
大事なのはLDLとHDLの比率です。(セミナー「脂質を極める編」ではなぜLDLが悪さするようになるのか、なぜHDLが減ってしまうのかなどもしっかりと解説しています。)
動脈硬化指数 =(総コレステロール−HDL)÷HDL>3
3以上だと良くないです。
そして酸化・糖化対策です。心筋梗塞や脳梗塞など血管が詰まるケースは多くの場合、アテロームというこぶができることによって起こります。酸化したコレステロールが血管壁を傷つけ、そこに白血球のマクロファージがやってきて泡沫細胞となり、酸化したコレステロールや糖化したコレステロールを取り込んでいき、こぶができてしまいます。
酸化や糖化についてはまたそのうち書きます。
まとめ
基準値よりも多少高いのはそんなに問題ではなく、その比率や酸化対策が大事。
コレステロールがすごく高い場合は一時的に薬を使わなければならない場合もあると思いますが、それだけでは根本的には何も解決になっていません。低すぎは大問題。
コレステロールが低い場合
→低たんぱくや肝機能↓でLDLとして出荷できてない(肝臓にコレステロールが溜まり脂肪肝の原因にも。)、そもそもATPが足りてなくてコレステロールの合成が少ない
コレステロールが高すぎる場合
→運ばれてきたLDLを細胞で使えてない→甲状腺機能↓、受容体↓、ミトコンドリア↓、胆汁の排出↓などなど。
付け足し
基準値の上限もいい加減なもんです↓
wikiより転用
1980年代まではこの基準が250から240になっていたが、これは95%の人がこの基準値以下で健康であったためである。1987年に日本動脈硬化学会が「コンセンサス・カンファレンス」で基準値を220としたためこれ以降は220が使われている。220が科学的な妥当性を欠いているという意見は決定以降も多数あり、6年間・5万人を対象に行われた「日本脂質介入試験」の結果も240を境に有意に心臓の冠動脈疾患のリスク上昇を示していたが、結果として2007年現在も220が基準とされている。一度は1999年に240への改定の直前まで行ったが、日本動脈硬化学会内の改定反対派の主張する「220がすでに定着しており、変更すれば医療現場に混乱が起きる」という意見が通り見送られた。240を採用すると患者数が半減するため、病院経営の危機を招くとしての判断が働いたのではないかとする見方がある。
ひどいですね笑
でもこのようなことが実際あるのです。
ではまた☆